さて、まずは点数について少し解説させていただきます。
たまには点数にも触れておかないと、スルーされてしまっている気がするので(。ŏ﹏ŏ)
<絵柄>
主人公の四ッ谷先輩が独特の絵柄で人を選ぶとは思いますが、女の子はとてもかわいく描かれていますし、問題の四ッ谷先輩もよく見ると表情が丁寧に描かれており、マンガとしての構成も見やすく良かったと思います。よって、絵柄は高得点とさせていただきました。
<ストーリー>
良くも悪くも単調でしたね。
安心して読める。求めている内容がある、という意味では高得点なんですが、それも人を選ぶと考えてこの点数です。
<盛り上がり>
最後の畳み掛けは盛り上がりましたね。
ちょっと重いテーマが突っ込んでくるので、「盛り上がり」と表現しても良いのかどうか悩みましたが、緊迫感、という意味で採用しました。
過去二巻に比べて少し高めに設定しています。
<テンポ>
テンポはいいです。淡々と進んでいく感じですね。
よくある日常パートなんかでお茶を濁すこともなく、また一話一話も同じ流れとは言えスッスッと読めちゃいますので、これは構成含めテンポが良いものだと判断しています。
1巻がとてもテンポが良かっただけに、少し2・3巻は下がりますが、それでも高得点ですね。
<魅力>
悩んだんですが、ミステリ好きにも怪談好きにも受けるような内容かと思っています。
難しいところですが、引き込まれるような魅力はあります。
<加減点>
最終巻は少し高め設定になりやすいですが、投げることなく丁寧に終わらせた、というのは大事な要素なんですよね。
さて、巷では打ち切りと判断されているようなのですが、実際そうかなぁと思います。
この雰囲気はジャンプ向きじゃなかった、ということなんでしょうね(´・ω・`)
ジャンプ漫画だ!と思って読むと確かに違和感です。別の雑誌なら人気出たかもしれません。
ジャンプ向きにするならば、ホラーベースのミステリではなく、ミステリベースのホラーにしてしまって、鬼の手とか気功砲とか使って退治する話にすれば人気が出たかもしれません。
あとは四ッ谷先輩がジャンプヒーローっぽくないんですよね。ヒネたキャラにするなら流川楓並のルックスが必要ということでしょうか。
というわけで、「打ち切り=面白くない」というわけではない代表例ですね。
テーマは人を選ぶと思いますが、3巻という手軽さも加味して、オススメできるマンガですよ(*´ェ`*)
では、中身を少々。
学校中をパニックに陥れた“こっくりさん”事件の終結。そして残された“花子さんの首”の謎が解き明かされる。語られる怪談は3回。
そしてその役割はどれも、前巻までのものとはちょっと違う。「全校に向けて」、「花子さん事件の犯人に向けて」。
そしてあともう一度。学校中を巻き込んだ事件でクライマックスか?と思いきや、最後には意外な怪談が用意されている。
「“怪談”と“ホラー”は必ずしも同じじゃあない」という、四ッ谷先輩の言葉が象徴的。
どう違うのかは各自で確かめてもらうしかないけれど、ともかく、温かみのある良い終わり方でした。ホラー的展開を期待していた人にはちょっと物足りないかもしれないが、私は好きでしたよ、こういうの。
3巻は少し重い話があります。今までも死者は出ていましたが、今回はダイレクトに絡んできます。
そして、個人的には校長先生との掛け合いは不要だったかなぁと思います。ちょっと展開を急ぎすぎた感もあります。
打ち切りの宿命なんでしょうか。校長の猟奇性とかもう少し徐々に入っていってほしかったです。
ただ本当に打ち切りなのかと少し疑ってしまったのは、この結果からですね。
キレイに7不思議として終わらせています。花子さんはやっぱり入らないのね(´・ω・`)
では、恒例のホラーシーンを少々。
・「花子さん」
・「幻の四ッ谷先輩」
実は第3巻の本編はコミックスの半ばくらいまで。残りの紙面は短編によって占められていて、『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。』の最終巻でありながら、同時に短編集でもあるというちょっと不思議な1冊だったりします。
収録されている短編は、『王様キッド』、『詭弁学派、四ッ谷先生の怪談』、『詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談 番外編』の3つ。
タイトルを見て「あれっ?」と思うのが、ふたつめの作品。
実はこれ、『四ッ谷先輩』の原型となった短編なのだそう。キャラクターはもちろん、登場するモチーフも『四ッ谷先輩』と共通しています。
そして、最後を飾るのは、エピソード0。始まりの物語。これを読むとスッキリといろいろ解決してしまいます。
そして、1巻からまた読み直したくなってしまう、ループ注意な仕掛けですね。
では、「詭弁学派、四ッ谷先輩の怪談。」これにて、お了い。
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